体調を崩していた。なんとなく喉が詰まり、背中に熱がこもっているような、でもはっきりとした症状があるわけでもない、あの曖昧な不調。こういう時は決まって、世界が灰色がかって見える。目に映るものすべてが、どこか鈍く、重く感じられる。 何もしたくない。机に置いたままのペンはまるで鉛のようで、パソコンの電源ボタンに手を伸ばす気力も湧かない。そんなとき、僕には自分を再起動するための装置がいくつかある。 一つは、いわゆる「鬼時間」ゲームだ。Apex Legendsのような高速思考を要求されるゲームに没頭することで、強制 ...