誤ってファイルを消してしまった。大事なデータが入ったUSBが突然読めなくなった——そんな経験、誰しも一度はあるのではないでしょうか。今回は、そんな時に頼れる復旧ソフト「RecoveryFox AI」を実際に使ってみました。WonderFoxからソフトの提供を受け、その使用感を正直にレビューしていきます。
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RecoveryFox AIとは?
RecoveryFox AIは、Windows専用のデータ復旧ソフトです。開発元のWonderFoxは、動画変換ツールやユーティリティ系ソフトで実績のある中国のソフトウェア企業。RecoveryFox AIは、同社が展開する製品群の中でも、AIベースのファイル復元機能が特徴の新しいツールです。
位置づけとしては、一般ユーザー〜中級者向け。複雑な設定をせずとも直感的に使えるUIが備わっています。
インストールと初回起動
ダウンロードは以下の公式URLから可能です:
https://www.wonderfox.jp/
ファイルサイズは軽く、インストールにかかる時間も短め。起動後のUIはシンプルで、日本語表示にも対応。少しUIデザインに古さを感じる部分はありますが、操作に迷うことはありませんでした。
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復旧までの流れと使い勝手
今回は、わざとフォーマットしたUSBメモリ(32GB, FAT32)でテスト。削除された画像(JPG)やPDFなどのファイルを対象に、RecoveryFox AIのクイックスキャンとAIスキャンの両方を試しました。
クイックスキャン:数分で終了。サムネイル付きで復元候補が表示され、プレビュー確認が可能。
AIスキャン:時間はかかるが、より深い階層からの復元に強い印象。古いファイルも一覧に。
実際に復元されたファイルは、一部ファイル名が壊れていたものの、中身は正常に開けました。ただし、動画ファイルの一部はファイル名と中身が異なるものがあり、画像ファイルが動画として認識される場面も。brawなどの特殊な形式は「その他」扱いで分類され、やや混乱を招くことがありました。
良かったポイント
- UIが直感的でわかりやすい
- クイックスキャンでも復元精度は高め
- プレビュー機能でファイル確認ができるのは安心
- 価格が手頃(後述)
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気になった点・注意点
- 無料版ではスキャンとプレビューまでで、復元は不可
- スキャン中にややCPU負荷が高まる場面あり
- 対応ファイルシステムがNTFS、FAT32、exFATに限定されている
- 一部ファイルで復元内容に誤認識が見られた(動画名のズレ・画像と動画の混同)
- 特殊形式(.brawなど)は「その他」に分類され、対応が不十分
価格プラン(記事執筆時点の税込価格・日本円)
プラン | 価格(税込) | 備考 |
---|---|---|
1週間ライセンス | 7,980円 | 緊急時の復元に最適 |
1ヶ月ライセンス | 9,980円 | 短期プロジェクト向け |
1年間ライセンス | 11,980円 | 20%オフ・長期利用向け |
永久ライセンス | 15,980円 | 30%オフ・一度きりでOK |
永久ライセンスは自動更新はなく、買い切り型ライセンスです。まずは無料版をインストールし、復元させたいファイルが有るかどうか確認してから課金するか考えればよいと思います。
他ソフトとの比較と向いている人
EaseUSやRecuva、Disk Drillなどと比べても、RecoveryFox AIはUIがチープながら必要なものだけあるので「操作のわかりやすさ」と「価格の手頃さ」が際立ちます。復元精度でいえばトップクラスとは言えないかもしれませんが、初めて復旧ソフトを使う人には十分実用的。複雑なUIを避けたい方や、短期間だけ使いたいユーザーに特に向いています。
まとめ
RecoveryFox AIは、簡単操作で一定の復元精度を備えたデータ復旧ソフトでした。特にUSBやSDカードのトラブル時、「まずこれでスキャンしてみる」という選択肢としては優秀です。
復元精度には若干のクセもありますが、価格・操作性・手軽さのバランスを考えると、選択肢として十分魅力的。1回きりの用途から、定期的なバックアップ的用途まで幅広く対応できる印象でした。