Windowsでフォルダーを開く作業、地味に面倒だと思ったことはないだろうか。特に深い階層にあるフォルダーを何度も開いたり、似たようなパスを繰り返す作業をしていると、その都度「開く」ダイアログでナビゲートする手間がじわじわと積み重なっていく。
そんなストレスを一気に解決してくれるのが「Direct Folders」だ。この記事では、実際に使ってみた感想とともに、その便利さを紹介していく。
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TeraCopyで知られるCode Sector社のツール
Direct Foldersを開発しているのは、ファイルコピー高速化ソフト「TeraCopy」で有名なCode Sector社。TeraCopyは、Windowsのコピー機能の遅さや不安定さを補う定番ソフトとして根強い人気がある。
そのCode Sectorが開発した「フォルダーアクセスの高速化ツール」がこのDirect Foldersだ。(DLは記事下リンクより)
フォルダー移動がめちゃくちゃ楽になる理由
Direct Foldersは、Windowsのファイル選択ダイアログ(「開く」や「保存する」ウィンドウ)に、よく使うフォルダーへジャンプできるポップアップメニューを追加してくれる。
特筆すべきは、サイドバーのないダイアログ(たとえば古い形式のファイル選択ウィンドウなど)でも機能するという点だ。(こういうダイアログの上部にDirect Folders用の帯が出現する)
これは、Windowsのクイックアクセスとは明確に違う強みである。
よく使うフォルダーを登録しておけば、どんなアプリケーションのダイアログでも即座にその場所に移動できる。
ショートカットキーやマウスジェスチャーに対応しており、使い方に合わせて細かくカスタマイズできるのも魅力だ。
僕は案件があればそれら専用のフォルダーを登録して使っているし、ちょっと前に開いたフォルダーの履歴に簡単にアクセスできるのもかなり便利に感じている。
この「履歴からすぐアクセスできる」というのが、いざというときの小回りの良さにつながっていて、痒いところに手が届く感覚がある。
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Direct Foldersの主な機能
- よく使うフォルダーを登録しておける
- ダイアログにポップアップ表示で即移動
- 現在開いているExplorerと連携してパスを引き継げる「ClickSwitch」機能
- 「開く」「保存」ダイアログを自動で拡張(広く表示)してくれる
- ショートカットキーやマウス操作での呼び出しが可能
- 最近使ったフォルダーの履歴を自動で記録し、そこからもアクセスできる
- フォルダーごとにグループ分けして管理できる
とにかくDirect Folderは色々できるのだ。
フォルダーのショートカットを「作れる」だけでなく「呼び出せる」
Direct Foldersは、単にジャンプ先を登録するだけでなく、それを呼び出す方法が多彩なのがポイント。
ホットキーやダイアログ上での右クリックメニューなど、作業の流れを妨げない形で活用できる。ちなみに僕はエクスプローラーの何処かでダブルクリックしたら出現するようにしている。
また、複数のフォルダーをグループ化しておいて、目的に応じて使い分けることも可能だ。
無料版で出来ること(ざっくり復習)
- ダブルクリック/ホットキーで呼び出す「お気に入り」「最近」メニュー
- ダイアログの瞬間ジャンプ(ClickSwitch)
- ファイルダイアログ自動リサイズ・Places バー追加
- 個人利用は完全無料、機能制限もほぼ無し(「フリーでも不自由さは感じない」とのレビューもあるよ)
まず試してみて「十分便利」と感じるなら、無理に課金しなくても OK。
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Direct Folders Pro だけの追加メリット
項目 | 具体的な内容 | どう役立つ? |
---|---|---|
Info Panel 拡張 | 選択したファイルのフルパス・ビッグアイコン・日時・サイズをワンビュー表示 | 撮影データの確認やファイル整理が早い |
ドライブ空き容量表示 | 保存ダイアログから全ドライブの残量を即チェック | 外付け SSD や NAS への書き込み先を迷わず選べる |
アプリごとの既定フォルダー | 「Photoshop は常に D:\RAW」「DaVinci Resolve は E:\Projects」などを記憶 | クリエイティブ系アプリを多用する人ほどクリック数が激減 |
前回開いたファイルへリバウンド | 既定フォルダー設定時でも前回の最終ファイルを自動選択 | 毎日追記するドキュメントやスプレッドシートを開く時に便利 |
メニュー内アイコン変更 | お気に入りフォルダーのアイコンをカスタム | 階層が深い案件フォルダーを視覚的に識別しやすい |
商用利用ライセンス | 仕事 PC で使う場合は Pro が必要(著作権上の条件) | フリーランス業務で堂々と使える |
価格:終身ライセンス US $24.95(約¥3,900)でアップデート無期限(記事執筆時)
TeraCopy Pro とのバンドル US $39.95 もあるよ(記事執筆時)
課金を勧めたいケース
- 仕事に使う/会社 PC に入れる
商用利用は規約上 Pro が必須。経費処理できるなら迷う理由はないね。 - アプリ別の既定フォルダーを細かく切り替えたい
写真・映像案件で RAW、書き出し先、納品先がバラバラ…という場面が多いなら設定の手間が劇的に減る。 - 容量ギリギリの複数ドライブを運用中
保存ダイアログで残量が見えるのは地味に助かる。 - 開く/保存ダイアログで毎回同じファイルを触る
請求書テンプレやスケジュール表など、固定ファイルを日々更新する人に「リバウンド」は便利。
無料版で十分なケース
- 趣味・家庭用 PC だけで使う
お気に入り/最近フォルダー呼び出しと ClickSwitch が最大の価値。これだけでほぼ時短は完結。 - 「アプリごと既定フォルダー」など細かい自動化は不要
フォルダー数が少ない、階層も浅いなら効果が薄い。 - とりあえず試用段階
まず無料版を1〜2週間使い、足りないと感じたらアップグレードでも遅くないよ。
課金についての「意味があるか」早見表
- 仕事用途 or 細かい自動化が欲しい → 買う価値大一度払えば一生アップデート対応、価格も昼食数回分。
- 家庭用で基本機能だけで満足 → 無料版続行で OK
将来ニーズが出たらいつでも Pro に切り替えられる。
実際に使ってみて
僕は長年Windowsで作業してきたが、これほど「地味に便利」なツールはなかなかない。
特に、「開く」ダイアログでマイドキュメントから特定の階層に毎回移動していた時間がごっそり削減された。
加えて、フォルダー履歴が思った以上に役立っていて、「あれ、さっき何開いてたっけ?」というときに迷わずたどり着けるのはありがたい。
僕の場合、仕事ごとに専用のフォルダーを作って使い分けているので、そうした分類を反映できるグループ機能も重宝している。
ファイル管理やプロジェクトごとの作業が多い人にとっては、作業効率を一段上げてくれるツールだと断言できる。
ただし、全部英語なので、何かしら英語を読む力は必要になる。
まとめ
Direct Foldersは、Windows標準のフォルダーアクセス機能の限界を自然に超えてくれる優秀なツールだ。
フォルダーを開く、その小さなアクションが積み重なることで、作業のスピードやストレスが大きく変わる。
「ファイル操作をもっと快適にしたい」と思っている人は、ぜひ一度使ってみてほしい。
関連リンク
Direct Folders公式サイト:https://www.codesector.com/directfolders
TeraCopy公式サイト:https://www.codesector.com/teracopy