DaVinci Resolve 21.1が公開されました。今回のアップデートではスチル写真のサポート拡張をはじめ、エディターやカラリスト向けに100種類以上のツールやコントロールが追加されています。その中でも個人的にかなり気になったのが、DaVinci Resolve Studio 21.1に追加された「AIアシスタント連携」です。(ブラックマジックデザイン)
DaVinci Resolve Studio 21.1では、ClaudeやClaude Code、Codex in ChatGPTといったAIアシスタントとDaVinci Resolveを接続できるようになりました。
これまでのDaVinci ResolveにもAI IntelliSearchやCineFocusなど、AIを使った機能はいろいろありました。ただ、今回のAIアシスタント連携は少し意味が違います。DaVinci Resolveの中に搭載されたAI機能を僕たちが操作するのではなく、外部のAIアシスタントとDaVinci Resolveを接続し、AI側から作業を指示できるようになっています。
「DaVinci ResolveをAIから操作する」というところまで来たわけです。
参考:Blackmagic Design「DaVinci Resolve 21 新機能」
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve/whatsnew
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DaVinci Resolve Studio 21.1でChatGPT CodexやClaudeと連携

今回追加されたAIアシスタント連携では、DaVinci Resolve Studio 21.1と外部のAIアシスタントを接続し、会話で指示を出しながらDaVinci Resolveの作業を進められるようになります。
対応するAIアシスタントとして挙げられているのが、Claude、Claude Code、そしてCodex in ChatGPTです。
ここでいうCodexは、OpenAIが提供しているAIエージェントです。普段使っているChatGPTと同じOpenAIのサービスですが、質問へ回答することを中心とした通常のChatGPTとは少し役割が異なり、ファイルやコマンド、外部ツールなどを利用しながら実際の作業を進めることに向いています。
今回DaVinci ResolveがCodexとの接続に対応したことで、CodexからDaVinci Resolve側の機能へアクセスし、編集作業を進められるようになったというわけです。
参考:OpenAI「ChatGPTプランでCodexを使う」
https://help.openai.com/ja-jp/articles/11369540
AIアシスタントと接続すると何ができる?
では、DaVinci Resolve Studio 21.1とAIアシスタントを接続すると何ができるのか。
Blackmagic Designが21.1で紹介しているのは、プロジェクトの解析やメディア管理、プロジェクト設定の変更、編集、バッチレンダーなどです。つまり「DaVinci ResolveについてAIに質問できる」というだけではなく、実際のプロジェクトに関わる作業までAIアシスタントへ頼めるようになります。(ブラックマジックデザイン)
例えば長時間撮影した動画が大量に入っている場合、AIアシスタントへ内容を確認してもらい、必要な素材を整理したり、ハイライトとなる編集を作ったりするといった使い方が考えられます。
レンダリングについても、「この設定で書き出して」といった作業をAIアシスタントへ頼めるようになります。
動画編集って、実際にカットを考えたり色を作ったりしている時間だけではなく、素材を探す、整理する、設定する、同じ作業を繰り返すといった時間もかなりあります。
そういう作業をAIアシスタントへ頼み、自分は映像そのものを作るところへ時間を使えるようになるのであれば、かなりおもしろい機能です。
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DaVinci ResolveとAIをつなぐ「MCP」とは?
今回のAIアシスタント連携について調べていると「MCP」という言葉が出てきます。
MCPはModel Context Protocolの略です。
いきなり「Model Context Protocol」なんて言われると一気に難しく感じますが、今回のDaVinci Resolveについて理解するだけなら、
「AIアシスタントとDaVinci Resolveをつなぐための共通の接続口」
くらいに考えると分かりやすいです。
通常、Codexに「DaVinci Resolveを操作して」とお願いしたところで、CodexがDaVinci Resolveの内部機能を勝手に知っているわけではありません。
そこでDaVinci Resolve側にMCPサーバーを用意し、「こういう機能を使えます」という情報をAIアシスタント側へ渡します。CodexはMCPを通してDaVinci Resolveから提供された機能を使い、必要な情報を取得したり処理を実行したりします。
なので今回の連携は、AIがDaVinci Resolveの画面を見ながら人間と同じようにマウスを動かしている、という仕組みではありません。
DaVinci ResolveとCodexの間にMCPという共通の仕組みを挟み、DaVinci Resolve側から提供されている機能をAIが利用しています。
「MCPサーバー」と聞くと自分でサーバーを構築しないといけないようにも聞こえますが、DaVinci Resolve Studio 21.1ではAIアシスタントのセットアップ機能が用意されています。
ここは思っていたより身構えなくても大丈夫そうです。
ちなみにUnityと連携してVRCのギミックとかワールドを作るみたいなこともできます。
Codexってそもそも何?
先ほど少し触れましたが、CodexはOpenAIが提供しているAIエージェントです。
OpenAIでは「コードの作成、レビュー、リリースを支援するAIエージェント」と説明されており、ChatGPTデスクトップアプリのCodexモード、Codex CLI、IDE拡張機能、Web版などから利用できます。Codex自体はFreeやGoを含むすべてのChatGPTプランに含まれていますが、利用できる量はプランによって異なります。(OpenAI Help Center)
プログラミング向けという印象がかなり強いのですが、DaVinci Resolve 21.1のように外部アプリ側がMCPへ対応すると、コードを書く以外の作業にもCodexを利用できます。
今回であれば、
Codex
↓
MCP
↓
DaVinci Resolve
という形です。
僕らはCodexにやってほしいことを伝え、CodexがDaVinci Resolve側に用意された機能を使って作業を進めます。
ChatGPTとCodexはどう違う?
ここも最初はちょっと分かりづらいところです。
普段ブラウザで使っているChatGPTは、質問への回答、調べ物、文章作成、相談など幅広い用途に使えます。
一方のCodexは、AIが実際にファイルや外部ツールを利用しながら作業を進めることを重視したエージェントです。
同じChatGPTアカウントで使えますが、
「ChatGPT=Codex」
というわけではありません。
今回DaVinci Resolveと接続するのはCodex側です。
「DaVinci ResolveにChatGPTが内蔵された」と考えるよりも、「ChatGPTで使えるCodexからDaVinci Resolveを扱えるようになった」と考えると、かなり分かりやすくなります。
参考:OpenAI「ChatGPTプランでCodexを使う」
https://help.openai.com/ja-jp/articles/11369540
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CodexとGPT-6 Astraは別のもの
Codexを使っていると、GPT-6 AstraやGPT-5.6 Sol、Terra、Lunaといった名前も出てきます。
ここも少しややこしいです。
CodexはAIに作業をしてもらうためのエージェント側。そのCodexの中で実際に判断や処理を行うAIモデルとして、AstraやSol、Terra、Lunaなどを選択します。
つまり、
「Codexを使う」
ことと、
「CodexでGPT-6 Astraを使う」
ことは別です。
同じCodexを使いながら、作業内容に合わせて中で使用するモデルを変更できます。
僕がDaVinci Resolveとの接続設定を試したときも、Codex側ではGPT-6 Astraを選択できましたし、GPT-5.6 Lunaなど別のモデルへ変更することもできました。
Astra・Sol・Terra・Lunaは何が違う?
2026年9月現在、Codexでは複数のモデルを利用できます。
OpenAIによる位置付けを見ると、GPT-6 Astraはコーディング、調査、分析、複雑な問題解決など特に難しい作業向け。GPT-5.6 Solは能力と効率を両立したモデル、Terraは日常的な作業向け、Lunaは短い処理や繰り返し作業を効率よく行うモデルとなっています。(OpenAI Help Center)
ChatGPT PlusでCodexを利用した場合、OpenAIが公開している5時間あたりのローカルメッセージ数の目安は以下のようになっています。
| モデル | 向いている作業 | Plusで5時間あたりの目安 |
|---|---|---|
| GPT-6 Astra | 複雑な分析・調査・難しい作業 | 5〜45 |
| GPT-5.6 Sol | 本格的な作業全般 | 10〜100 |
| GPT-5.6 Terra | 普段の作業 | 25〜200 |
| GPT-5.6 Luna | 短い処理・整理・繰り返し作業 | 250〜2,000 |
ただし、この数字は「質問できる回数」が固定されているわけではありません。同じ一回の指示でも、入力する情報量、出力する量、推論レベル、複数の工程を含むかどうか、使用するツールなどによって利用量が変わります。(OpenAI Help Center)
DaVinci Resolveで考えるなら、「現在のプロジェクト情報を確認して」といった簡単な作業ならLunaやTerraを使い、長時間の映像を解析して複数の処理を考えてもらうような場面ではSolやAstraを使う、といった使い分けができそうです。
全部を一番大きなモデルに任せるのではなく、やってほしいことに合わせてモデルを選べるわけですね。
参考:OpenAI「Managing usage with GPT-6 Astra in Work and Codex」
https://help.openai.com/en/articles/20001516-managing-usage-with-gpt-6-astra-in-work-and-codex
トークンとCodexの利用量はどう違う?
AIについて調べていると「トークン」という言葉もよく出てきます。
トークンは、AIが文章などの情報を処理するときに使う単位です。入力した文章やAIが生成した文章などは、そのまま文字数として処理されるのではなく、細かな単位へ分割されてAIに扱われます。
ただし、ChatGPTプランに含まれるCodexを利用している場合、「あと何万トークン残っている」という形で単純に利用量が決まるわけではありません。
OpenAIによると、CodexやChatGPT Workで使用する利用枠は、選択したモデル、タスクの複雑さ、コンテキスト量、推論レベル、速度、使用するツールなどによって変化します。また、プランによって5時間単位と週単位の利用枠が設定される場合があります。(OpenAI Help Center)
つまり、
「1回指示した=1回分消費」
でも、
「1回指示した=○○トークン固定」
でもありません。
短い確認作業と、何時間分もの映像について内容を分析しながら複数の工程を実行する作業では、必要になる利用量が変わります。
DaVinci ResolveでAIアシスタントを本格的に使うのであれば、「どの作業をどのモデルに任せるか」という考え方も結構大事になりそうです。
参考:OpenAI「ChatGPTプランでCodexを使う」
https://help.openai.com/ja-jp/articles/11369540
DaVinci Resolve Studio 21.1とCodexを接続してみる
せっかく対応したので、僕も実際にDaVinci Resolve Studio 21.1とCodexの接続設定を試してみました。
Windows環境では、まずCodexを利用できる状態にしておきます。Codex CLIを使う場合はChatGPTアカウントでサインインして、そのままCodexを起動できる状態にしておけば大丈夫です。
OpenAI公式にもWindowsを含むCodexのセットアップ方法が案内されています。Codex CLIだけでなくChatGPTデスクトップアプリのCodexモードなども用意されているので、Codex自体を初めて使う場合はこちらを先に確認すると分かりやすいと思います。(OpenAI Help Center)
参考:OpenAI「ChatGPTプランでCodexを使う」
https://help.openai.com/ja-jp/articles/11369540
あと、つなぎ方わからなかったらGPTとかにちゃんと聞いたら教えてくれます。
DaVinci Resolve側からAIアシスタントを設定

Codexを使える状態にしたら、DaVinci Resolve Studio 21.1を起動します。
上部メニューから、
「File」→「Setup AI Assistants」
を開きます。
ここからAIアシスタントのセットアップを行います。
僕の環境では設定を進めると「AI Assistants Configured」と表示され、
「The DaVinci Resolve MCP server has been added to Codex in ChatGPT」
と表示されました。
つまりDaVinci Resolve側でセットアップを行うことで、Codex in ChatGPTへDaVinci ResolveのMCPサーバーが追加されます。
MCPと聞いたときはもっと複雑な設定が必要なのかと思いましたが、DaVinci Resolve側に「Setup AI Assistants」が用意されているので、接続設定そのものはかなり分かりやすくなっています。
設定が終わったらCodexを再起動します。
これで、
Codex
↓
DaVinci Resolve MCP Server
↓
DaVinci Resolve Studio 21.1
という接続環境ができあがります。
Blackmagic Design公式ではDaVinci Resolve 21.1の新機能を紹介する動画も公開されているので、これから設定する場合はこちらも合わせて確認すると分かりやすいです。
参考:Blackmagic Design「DaVinci Resolve 21.1の新機能」
https://www.blackmagicdesign.com/jp
接続後はCodexからDaVinci Resolveへ指示できる
セットアップが終われば、あとはCodex側からDaVinci Resolveに対して指示を出していく形になります。
最初に試すなら、いきなり複雑な編集を依頼するより、
「現在DaVinci Resolveで開いているプロジェクトを確認して」
「現在のタイムラインを確認して」
「メディアプールの内容を整理して」
といった分かりやすい指示から始めると、どういう仕組みなのか理解しやすそうです。
そこからプロジェクトの解析、素材整理、編集、レンダーなど、DaVinci Resolve 21.1で用意されたAIアシスタント連携を実際の編集へ広げていけます。
普段DaVinci Resolveを触っている人ほど、
「これ毎回自分でやっていたけど、AIに頼めるんじゃない?」
という作業がいろいろ見つかりそうです。
これまでのDaVinci ResolveのAIとは少し違う
DaVinci Resolveには、以前からAIを利用した機能があります。
DaVinci Resolve 21ではAI IntelliSearchによって、映像に映っている人物や物、会話に含まれる言葉から素材を検索できます。CineFocusでは撮影後の映像に対してフォーカスや被写界深度を調整するといった処理も可能になっています。(ブラックマジックデザイン)
これらは、
「DaVinci Resolveに搭載されているAI機能を自分で使う」
ものです。
一方、21.1のAIアシスタント連携では、
「AIアシスタントにDaVinci Resolve側の作業を頼む」
という使い方が加わりました。
似ているようですが、これは結構大きな違いです。
AIを使った新しいボタンが追加されたという話ではなく、DaVinci Resolve自体をAIアシスタントから扱うための仕組みが追加されています。
今回の21.1で個人的に一番おもしろいのは、ここだと思います。
参考:Blackmagic Design「DaVinci Resolve 21 新機能」
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve/whatsnew
DaVinci Resolve 21.1では他にも100種類以上の機能を追加
今回はAIアシスタント連携を中心に紹介していますが、DaVinci Resolve 21.1はそれだけのアップデートではありません。
Blackmagic Designは、AIアシスタントの統合とスチル写真のサポート拡張に加え、エディターやカラリスト向けに100種類以上のツールやコントロールを追加したと案内しています。(ブラックマジックデザイン)
DaVinci Resolve 21で追加されたPhotoページも引き続き強化されています。
僕はPhotoについては以前から使っていて、RAWやDNGからまず写真の形を作り、そこからColorページで追い込むという使い方をしています。
Colorへ持っていけば動画と同じようにノードを使えるので、「この色だけ別の色へ寄せる」「この範囲だけ明るくする」といった処理も簡単に分けられます。DaVinci Resolveの色作りに慣れている人ほど、写真現像にも入りやすいと思います。
このPhotoについては、それだけでかなり長くなりそうなので別でまとめようと思います。
参考:Blackmagic Design「DaVinci Resolve 21 新機能」
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve/whatsnew
DaVinci ResolveとAIの使い方が一段変わった
DaVinci Resolve Studio 21.1のAIアシスタント連携は、単純に「新しいAI機能が追加された」というアップデートより、もう少し大きな変化に感じます。
これまではDaVinci Resolveの中にあるAIツールを僕たちが使っていました。
今回からは、CodexやClaudeといったAIアシスタントとDaVinci ResolveをMCPで接続し、DaVinci Resolve側の作業をAIへ頼めるようになりました。
しかもCodexでは、Astra、Sol、Terra、Lunaなどを作業内容に合わせて使い分けられます。
例えば短い確認や素材整理はLuna、もう少し本格的な処理はSol、大量の情報を調べながら複雑な仕事を進めるならAstra、といった使い分けも考えられます。
動画編集には、自分で考えて作りたいところと、誰かに任せてもいい作業があります。
DaVinci Resolve Studio 21.1では、その「任せてもいい作業」の相手としてAIアシスタントを使えるようになりました。
実際の編集でどんな使い方ができるのか。
これはかなり試してみたいアップデートです。