久しぶりの病気系の記事を書く。今は病室、 入院何日目かのお昼前。
2021年頃から体調が明らかにおかしくなってきていて、それはこれまで職につかなかった分、身体が追いついてこないストレスによるものと思っていた。仕事をやめまだ身体がおかしかったので検査をすることにした。具体的にはお腹が痛く、排便を1日に4−5回する日が月に何度かあったからだ。
その間に、ピロリ菌の検査もあったり、それを除去したりもした。
そして再びの胃カメラ。そしてお腹が痛いということで、今度は大腸検査。今回の入院はこの大腸検査によって始まった。
大腸検査とは、胃カメラと同じように身体の中にカメラが入った管を通して行うもの。前日からの特殊なご飯を食べたり、絶飲食だったりいろいろな条件を経てできる検査。胃カメラと大腸検査で比べるとぶっちゃけ胃カメラのほうが地獄だということをわかっといてほしい。
さて、その大腸検査で、素人目でもわかるレベルの「デキモノ」がお尻から入ってすぐ辺りにあった。それでもグイグイとカメラは前に進んでいき、大腸と小腸の切り替えポイントまで来てまた戻っていく。
その「できもの」らしきものはそこだけであって他はきれいそのものだった。
その後、検査を終え、医者からは「がんだねー」と伝えられた。
癌がわかった日だった。
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大腸がんの切除の入院
いろいろな検査は10月11月とかけて長々とやっていた。慎重なのか、そういう制度なのかわからないけど、入院したのは11月の中頃を過ぎてからだった。
僕の持病で飲んでいる薬の中で、「わーファリン」というものがある。これは血液をサラサラにする薬で、中枢性ループスなんたらかんたらで全身の左半身がしびれてしまったことがあり、それ以降服用している薬だ。ようは何かしらの原因で血が固まる(止まる)ってしまい、脳にちゃんと行ってない状態みたいな感じ。
あのしびれは2度ほどかかっている。あの感覚は不思議だ。
それはさておき、その薬のおかげで本来「手術始めよカー」の入院前の入院期間が伸びた。
錠剤の薬は身体に効力が残っているらしく、それを「おきかえる」ために点滴で同等の効果の薬を入れ、錠剤のワーファリンの効果をなくしていく入院だ。正直暇である。
入院歴の長い僕からしたらありえないマナー守らないおっさんたちの文句を書き留めつつ、「電話はまじで外でやれ」とだけここに残しておく。
話はそれたが、その薬の効力を消し、いざ手術へ行こうってのがこの記事を書いてある翌々日である。
それの前に執刀医からは色々とお話があった。
「癌とは」という話から始まり、僕の癌がどういったものなのか、どういった処置をするのか、その後どうするのか。そういう話をした。
直腸の跡のS字なんたらあたりに僕の癌はいる。その部分を取り除くんだけど、その部分だけだと周りに癌が居る可能性があるため、ある程度な体積を切除し、取り除いた場所以外を縫合するという手術。手術名には「大腸がん」となっていた。直腸側にある大腸癌ってこと。
縫合不全を回避するためのストマ
手術自体は、大腸のを切ってつなぐという、なんだかDIY的な作業ではあるが、その周りのリンパやらなにやらをなんかせな(何やるかは正直わからん)ってことで3−4時間ほどかかるらしい。
そして、切除した部分以外の大腸を繋ぐ作業を「縫合」といい、今回の手術で最も恐れている、あってはならないのが「縫合不全」という状態。
大腸を縫合するということは、大の出るダクトをつなぎ合わせるようなもの。その縫合部分から「漏れ」があった場合、「縫合不全」となり、その一体が汚染され、再手術というリスクが有る。さらに汚染された部分は切除しないといけないので、「大腸の長さが足りなくなる」場合があるらしい。そうなったらもうどうしようもない。
ので、それを防ぐための、安全処置として「大便の出る場所を別で作ろう」という「人工肛門」(ストマ、もしくはストーマ)がある。よくお腹にふくろがついているひとを見かけたことがあるが、これが「ストマ」をつけている人ということになる。
僕はどうやら小腸あたりにストマを取り付け、そこから排便させる処置にする…そうだ。
いや、実はまだ「ストマ決定」というわけではない。ストマにするかどうかは「手術中に決める」ということになっている。
もし、大腸の縫合が完璧でもうこれ以上にない状態だった場合、ストマは回避される。ただ、大便時の負荷などでその縫合部分が壊れる可能性が十二分に誰しもあるので、完全に安全を考えるならば「ストマをやったほうが安全」ということ。
縫合不全のリスクを負うか、ストマを数ヶ月つけて再手術でもとに戻す手術をするか。
今はそんな状態だ。
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夜な夜な見る恐怖
入院直前は正直「また入院かよ」ぐらいに思ってきたが、いざ数日前となるとちょっと違ってくる。寝る直前、嫌なことを思い出す。
それは「全身麻酔」である。
僕の身体は正直全く健常者ではないため、何度か入院し、うち何度か全身麻酔をしている。
その全身麻酔の際に行われる「尿道カテーテル」が正直、嫌である。嫌だ。
入っているのが嫌なのか、抜く瞬間が嫌なのか、抜いた跡の泡が飛び出す瞬間が嫌なのか正直何が嫌なのかわからないけども、総合的に嫌。
というか「尿道カテーテルが嫌」というふうに考えておかないと手術自体が恐怖になる。あたりまであろう。カテーテルは、僕の恐怖の受け皿として存在している。誰だって全身麻酔が嫌だ。それを尿道カテーテルが嫌だと僕が置き換える、勘違いさせることによって僕の心を保っているようなものだ。
これからもこの手法は使わせてもらう。
腹にメスが入ろうと、腹腔鏡手術をやられようと、人工骨頭に変えられようと、「尿道カテーテルが嫌なんだよね」としてしまえば、自分を騙せば、心は少し楽になる。そうさせてもらっている。
尿道カテーテルの神がいれば(日本だからいると思う)そうさせてもらうことをいつか謝ろうとは思う。
手術は11月28日
そんなこんなで僕の大腸にできた癌を除去する手術は11月28日の朝から行われる。そこで2−3日耐えて、ストマの使い方を覚えて、退院だ。
自分のマイ・ボーイであるアキラボーイからは2週間以上離れたことがない。おそらく今回は2周カニ状になる可能性が十二分にある。
生まれてすぐに救急車で運ばれ2週間ほど離れた、それ以降の入院。
今はビデオ通話とかあるので、何かしらそういった手法では会話は可能だが、その間は触れられない。
全身麻酔で死んでしまう可能性もあるから、あれが最後の別れだったのかもしれない。
そんな事を考えながら、前にいる漫画を読んでいるバァさんにさとられないように半泣きになりながら書いている。
手術、あと40数時間ほどある。
まだ知り得てない物語でも見て過ごすか。
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大腸癌的手術を終え、ほぼ丸1日寝ないままICUにすごし、今ブログを書き始めたところ。前回の「大腸癌、摘出、全身麻酔、そしてストマ」という記事でも書いていたように、結果として「ストマ(人工肛門)」になり ...
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